【9/6大会】キッチン撃破のリピアンスカ「次回はもっと強力なパンチを」
22歳の世界ムエタイ連盟(WMF)ムエタイ世界王者ヴィクトリア・リピアンスカ(スロバキア)が、ベトナム・ホーチミンでONEスーパーシリーズへのデビューを果たした。ONEチャンピオンシップがベトナムで初めて催す歴史的な大会にふさわしいパフォーマンスだった。
リピアンスカは9月6日(金)に開かれた「ONE:IMMORTAL TRIUMPH」で、アンバー・キッチン(英国)と対戦。両者の接近戦は息をつく暇もないほど激しく、死闘は3サウンドに及んだ。
スタイルの異なる選手による一進一退の攻防は見ごたえがあった。だが最後は、リピアンスカの強力なパンチとクリンチに軍配が上がり、スプリット判定でキッチンを下した。
ONEデビュー戦での素晴らしいパフォーマンスを挙げたリピアンスカに、試合当日を振り返ってもらった。
ONEチャンピオンシップ:デビュー戦の勝利の感想は?
ヴィクトリア・リピアンスカ:この試合のために戦略を立てて、アンバーのスタイルを攻略するためにトレーニングを積んできた。周到な準備が欠かせないと思っていたから。
トレーナーと何度も話し合った。そして、ポイントを稼いだりプレッシャーをかけたりする方法について、最高の戦術を見つけ出した。 勝つためのキーは、戦術に従って、トレーナーに耳を傾けることだった。
この戦略はとてもうまく行った。自分は100%指示に従い、トレーニングでやってきたことをそのままやっただけ。おかげで勝つことができた。 トレーナーと自分の家族に本当に感謝したい。 彼らがいなければ勝てなかった。
ONE: 試合前にいつも慎重に戦略を練る?
リピアンスカ:いつもというわけではないが、戦略を考えるのが好き。 ムエタイではパンチ、膝、肘、蹴り、クリンチなど何でもできる。多くの選択肢があり、一方で、すべての対戦相手はそれぞれ異なる。だからトレーナーとブレインストーミングし、その相手に適したテクニックと戦略を選ぶ。
ONE: パンチでポイントを稼ぎつつ、強烈な右も何度もヒットさた。キッチンのタフさには驚いた?
リピアンスカ:彼女はとても若くてとてもタフ。 本当にしっかり準備して試合に臨んできたし、自分と同様、ベストを尽くそうとしていた。だから、そう簡単にはいかないだろうとわかっていたし、そもそもパンチ1発で倒れる相手とは思っていなかった。
でも彼女は1度だけじゃなくて何度も耐えていたから、次回はもっとパワーのあるパンチにしないと!
ONE: 第3ラウンド終了後、勝利を確信していた?
リピアンスカ:それは誰にもわからないこと。ジャッジはみんな違う人だし、見ているところも違う。でも自分としては勝利を確信していた。3ラウンドすべてでプレッシャーをかけ続けたし、パンチや肘、クリンチ、 膝でポイントを稼いでいたから。
ONE: 初の大舞台での試合の感想は?パフォーマンスには影響した?
リピアンスカ:確かにかなり大変だった。こんなに大きなイベントで戦ったことがないので。 とても興奮していた。自分にとって本当に大きな舞台だったし、最高のパフォーマンスを見せたかった。
試合の合宿で得たものは本当に大きい。食事やトレーニングの仕方だけでなく、物事の見方が完全に変わった。
ONE: 勝利から得た教訓は?
リピアンスカ:試合のビデオを見て、改善すべき点をいくつか見つけた。だからムエタイが好き。こうやって、自分をよりよい人間に、そしてよりよい選手になれるよう、導いてくれる。
次回はもう少しうまくできることがあるはず。例えば、キックを増やしたり、パンチとキックのコンビネーションを増やしたり。もっとトレーニングして、もっと上手くなって、いいパフォーマンスを見せたい。そう考えるとわくわくする。
ONE: ベトナムとスタジアムでの全体的な印象は?
リピアンスカ:これまでのムエタイ人生で最高の経験だった。 たくさんの素晴らしい人々に出会い、ベトナムの素晴らしい文化と国に触れることができた。
ムエタイが何よりも好き。ムエタイに参戦することは自分にとって、言葉で表すことができないくらいのもの。次の挑戦に非常に興奮している。
この舞台を心から楽しめた。ベトナムの観客は素敵だった。 自分に声援を送ってくれて、雰囲気は素晴らしかった。リングでそれを感じることができた。
故郷の人たちも応援してくれた。本当にうれしいことだ。3ラウンドの末に勝てて、感激した。もう最高。
ONE:いつ試合に戻りたい?
リピアンスカ: 年内にONEで、少なくともあと1回は戦いたい。戻ってきてみんなに会って、またリングに上がりたい。この先何が待っているのか、本当に楽しみ!