【11/6大会】若松佑弥、キム・キュサン戦「何がきてもいい」
フライ級4位コンテンダーの若松佑弥はこの1年、戦いたくてウズウズしていた。
そしてついに11月6日(金)、若松は「ONE: INSIDE THE MATRIX Ⅱ」(シンガポールで事前収録)のフライ級マッチで、キム・キュサン(韓国)と試合をする機会を得た。
久々にONEチャンピオンシップのケージ「サークル」に足を踏み入れる前に、若松は「生き様をぶつけたような戦い方をしたい。1年間成長したところを見てほしい。それから、生物的にこいつ強いな、と思わせたい。本能で戦うところを見てほしい」と話している。
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Posted by ONE Championship on Sunday, August 2, 2020
この1年若松は、肉体のパワーアップに加えて、昨年12月に第一子を授かるという私生活での大きな変化も経験した。
「スピードやパワー、体の使い方、いろいろやってきた」
「前回(の試合)と違って昨年12月に子供も生まれたので、今までの練習プラス子育てという時点で人生においての経験や勉強ができたので、そういう意味でも以前より成長している」
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一方、今回の対戦相手のキムは、 179センチメートル、フライ級では高身長のファイターだ。シンガポールのメガジム「Evolve MMA」を拠点としており、これまでの戦績は10勝3敗。ブラジリアン柔術紫帯だが、これまでの勝ち星の半数以上は打撃によるもの。
ONEには、2019年5月の「ONE: ENTER THE DRAGON」でデビュー。元ONEフライ級世界王者のジェへ・ユスターキオ(フィリピン)と3ラウンド競り合ったが、ユナニマス判定で敗れた。だがその次の試合11月の「ONE:MASTERS OF FATE」では、藤沢彰博を相手に、絵に描いたような完璧なアッパーカットをヒットさせ、わずか68秒でノックアウト勝利を決めた。
若松はキムを研究している。
「今まで戦ってきた選手の中で一番背が高い。あとは、綺麗な動きをする。綺麗なスマートボクシングというか、フォームや打ち方が綺麗だ。シャープな選手というイメージがある」
「ユスターキオ戦を見て、判定で敗れていたが、あの試合を見てやりにくそうだと思った。背が高いし、プレッシャーをかけてきそうだ」
若松は、2019年8月の「ONE:DAWN OF HEROES」で、ユスターキオをわずか1分59秒でノックアウトしているが、その事実には意を介さずに、自信を見せる。
「(ユスターキオとは)2分くらいしかやっていないので、そういうところ(が自信の材料になるかは)はあまりわからないが、今回は自信を持って、身長以外は全部自分の方が勝っていると思う。」
「寝技も強いと聞いたが、自分も強いので。何がきてもいい」
「自分の戦い方をやって、相手も対策をしてくる思うが、そのスピードを凌駕するくらいに、スピードを上げて、パワーも見せて、今まで見たことのないようなパンチを使っていきたい」
若松は自分の戦いぶりをこう言い表す。
「自分の戦い方は、勝ちに行くというより、狩りのような生物的な戦いだ」
だからこそ、若松は絶対的な勝ち方をしたいと思っている。
「一番いいのは何もさせないで、相手がタオルを投げるくらい圧倒したい。触らせないで、相手の心を折るような勝ち方をしたい。何やっても勝てないと思わされて、相手が嫌な顔をして倒れていくKOだ」
自信を見せる若松だが、この試合結果が自身の目標への大きなステップに繋がることを知っている。以前苦杯を喫した相手への雪辱、そして最終的には世界タイトルマッチだ。そのため、今回の試合では「全然油断はしていない」。
「倒したい相手もいるし、あと2回くらい勝って、その後世界タイトル戦だ。(ダニー・)キンガッドは倒したい。一度負けているので、リベンジをしたい」
そして若松にはもう1つ負けられない理由がある。この試合は初めて息子に見せる試合になるのだ。
「(子どもはまだ)見てもわからないと思うが、映像は一生残るので。しっかり勝つところを見せたい」