【10/7大会】フレイマノフと暫定王座戦、タン・リー「判定までいかない」
10月7日(土)にタイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで開催される「ONE Fight Night 15」で、3位コンテンダーのイリヤ・フレイマノフ(ロシア)とONEフェザー級MMA暫定世界王座をかけて対戦する。このマッチアップは1位のタン・リー(ベトナム / 米国)にとって寝耳に水だったが、それでも驚くことはなかった。
リーはフレイマノフといずれ対戦することになるとわかっていた。さらに、現王者のタン・カイ(中国)が負傷欠場しているため、両者の対戦が実現することになったのだ。
リーは、試合に向けてゲームプランを練るための時間がもっと欲しいと思っていたそうだが、少なくとも対戦の日時は決まったことには満足しているようだ。
この試合が実現した経緯を振り返り、リーはこう説明している。
「階級を盛り上げないといけない。タイトルマッチをし続けないと、動きがなくなる。1年以上もタイトルマッチがないというのは、団体にとっても、自分たちのようなランキング上位にいる選手にとっても問題だ」
「イリヤ(フレイマノフ)の名前が出てきて、いつかは必ず対戦することになるだろうとわかっていた。自分がタン・カイを倒してチャンピオンになっても、もう一度ベルトを目指さなくてはいけない状況になっても、必ず実現すると思っていた」
フレイマノフは今年6月にシネチャツガ・ゼルトセトセグ(モンゴル)に第1ラウンドで一本勝ちしてONEで2連勝とし、直後にリーに対戦を呼びかけていた。
対戦を呼びかけられた時点では、リーはタン・カイとのリマッチを期待していたが、最終的には上位ランカーを狙う新人の気持ちを理解したという。
「今回はタイトル戦ということで、フレイマノフは自分のことをタイトルへのステップとして見ている。だがその前だって『この男は元チャンピオンだ。彼を倒して自分の夢を叶えよう』と思っていただろう」
「自分はそれを叶えるために努力してきたし、もちろん彼にとっても一番大事なことなのは明らかだ。だから、彼は最高のコンディションのタン・リーと対戦することが確約されているし、自分も必ず最高のイリヤと対戦することになる。そうして、この試合は激しい戦いになるだろう」
「比較的短く、難しい試合になる」
タン・リーは、イリヤ・フレイマノフの戦いぶりを評価しており、「ONE Fight Night 15」のメインイベントで繰り出されるであろう危険な武器も楽しみにしている。
フレイマノフが元ONE2階級王者のマーティン・ニューイェン(オーストラリア / ベトナム)やシネチャツガ・ゼルトセトセグを撃破した試合も見た。このため、試合開始直後から強烈な戦いになると予想している。
同時に、フレイマノフがファイトIQとアグレッシブさを織り混ぜ、頭脳的な戦い方をするのではないか、とも考えているという。
「彼はいい選手だ。この階級の選手にダメージを与えてきたし、対戦相手を痛めつけたというのに興味を覚える。前に出て戦うし、アグレッシブだ。スキルもある。こういう相手と対戦が組まれるのはいいことだ」
「比較的短く、難しい試合になると思う。そういう試合は大好きだ。理論上はそういうことだし、自分もそう考えているし、聞いたインタビューによると彼もそう考えているようだ」
「彼が1つか2つミスをして自分のパワーを感じたら、普段通りにアグレッシブになれるかはわからない。だが、それに対してどう反応して戦略や対応を変えてくるか、とても楽しみだ」
フレイマノフを評価しつつも、リーは自身には勝ち星を挙げる能力が備わっていると自信を見せる。
自身の強さを見せつければ、相手も戦術を変更せざるをえない。そして、いつ試合が終わるかは、プレッシャーを受けた際のフレイマノフの反応次第だという。いずれにせよ、リーはこの試合は判定決着にはならないと信じて疑わない。
「2つに分けて予想をしよう。試合が始まって、彼が動きやパワーを見てもゲームプランを変えないという場合。この場合、試合は第1ラウンドで終わるだろう」
「彼が賢いファイターで対応してくるのであれば、そして序盤で終わらなければ、第3ラウンド後半でフィニッシュになる。とにかくフィニッシュになる」
「毎試合こう言っている。そして前回の試合を除いては当たっていた。あれは初めて判定までいった試合だった。本当に嫌な試合だった。今回は判定までいかない。約束する」