【7/15大会】若松佑弥と対戦、シェ・ウェイ「互いに強力なKO能力の持ち主だ」
フライ級MMA5位コンテンダーのシェ・ウェイ(中国、26)は、7月15日(土)の「ONE Fight Night 12: Superlek vs. Khalilov」で、日本の若松佑弥(28)を倒し、ONEフライ級世界王者のデメトリアス・ジョンソン(米国)の次の挑戦者になろうと意気込んでいる。
シェは、昨年6月の「ONE 158」で4位のリース・マクラーレン(オーストラリア)に負け、3連勝がストップして以来の出場。
タイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで行われる一戦を前に、シェはONE編集部にこうコメントしている。
「前回の試合は、相手を仕留めたい、ボーナスをもらいたいと意気込んで焦ってしまい、ゲームプランを見失ったのが主な敗因だった。そしてその後はむしろやる気が出た。グラウンドでは足りない部分があり、トレーニングや研究を強化してきた」
フライ級で順位を上げるチャンスだった重要な試合で勝利を逃したものの、シェは結果を受け入れ、グラウンドでの弱点を改善しようと奮闘。レスリングとブラジリアン柔術のスキルを磨いてきた。
しかし、こうして新たに習得したスキルは若松との対戦においては必要がないと予想している。
シェのこれまでの戦績は17勝12KO、対する若松は15勝11KO。
両者合わせて合計23KOという数字を見れば、シェの作戦は正しいと言えるかもしれない。
シェはこう説明している。
「(若松)佑弥は、優秀なキックボクサーだ。打撃もディフェンスも素晴らしい。通常、自分は対戦相手との中間か近い距離で間合いをとるが、彼は中間か遠い距離にいる。この試合はエキサイティングなものになると思う。彼はフィニッシュ能力があるけれども、自分のフィニッシュ率だって同じくらい高い」
シェは、ONEではフィニッシュ率100%としている。このため、若松に賛辞を送りつつも、打撃については自身の方が上だという確信がある様子だ。
「2人とも強力なKO能力を持っている。だが、自分はONEに参戦して以来、強い弱いに関係なく、すべての勝利はフィニッシュで挙げている。だから、自分のほうが彼より強いと思っている」
「若松戦で勝ったらDJに対戦呼びかけ」
シェ・ウェイは、登竜門大会の「ONEヒーローシリーズ」とONEチャンピオンシップの本戦で合計8度のKO勝利を収めており、今回の若松佑弥戦で勝てれば、自身のアイドルでもあるONEフライ級世界チャンピオンのデメトリアス・ジョンソンと対戦する資格を得られると信じている。
シェがONEで負けた相手は、元世界タイトル挑戦者で4位のリース・マクラーレンと3位のダニー・キンガッド(フィリピン)のみ。このため、MMAの偉大な選手と評判の高いジョンソンに対戦を呼びかける準備が整ったと考えているようだ。
シェはこうコメントしている。
「佑弥に勝ったら、DJ(ジョンソンの愛称)に対戦を呼びかける。自分はDJの指折りの大ファンだ。だからそうしたいと思っている」
しかし、ジョンソンへの挑戦はそうすぐには叶わないかもしれない。
ジョンソンは今年5月の「ONE Fight Night 10」で、長年フライ級の頂点に君臨していたアドリアーノ・モラエス(ブラジル)とのラバーマッチを制し、タイトル防衛を果たしたばかり。
シェは先にキンガッドやマクラーレンにリベンジをするか、より上位のモラエスを倒さなければならないかもしれない。
だが、どんな対戦相手に当たろうと、頂点への道を歩んでいく覚悟はあるようだ。「ONE Fight Night 12」の若松戦は、その目標に向けた最初の一歩となる。