【9/30大会】スタンプと暫定世界王座決定戦、ハム・ソヒ「MMAでは自分が一枚上手」
9月30日(土)にシンガポールで開催される「ONE Fight Night 14」で、ONEアトム級MMA暫定世界タイトルを獲得するため、ハム・ソヒ(韓国)は準備に励んでいる。
ハムは同級2位コンテンダー。10年以上この階級のトップファイターとして活躍してきたが、今回の試合はスタンプ・フェアテックス(タイ)と対戦し、頂点を極めるチャンスだ。
今年3月に平田樹を倒し、現女王のアンジェラ・リー(シンガポール / 米国)の復帰が決まらぬなか、暫定タイトルマッチに出場する権利を獲得していた。
そして正式に日時と対戦相手が決まったいま、全力でスタンプとの対戦に向けて備えているという。
「今回の試合に向けて、他の試合と同様にかなり頑張って準備を進めている。試合で後悔をすることがないように」
「特定の分野を分けて準備するのではなくて、あらゆる分野で準備が整うようベストを尽くしている。けれど、お互いに打撃が強みなので、タイトルマッチではこの点を発揮できるような練習に集中している」
対するスタンプは1位コンテンダー。元ONEアトム級ムエタイとキックボクシングの世界チャンピオンであり、総合格闘技転向後も絶えず進化を続けている。
ハムはこうしたスタンプの脅威的な成功ぶりを認める。
だが、それでもスタンプがMMAに転向したのは2018年で、出場は12試合。ハムは2007年から34試合に出場し現在9連勝中。このため、この豊富な経験を生かして今回の世界タイトルマッチを優勢に進めたいと考えているようだ。
「スタンプは強力な相手だと思う。ムエタイの打撃はパワフルだし、それをMMAでも生かしている」
「けれども、MMAでは自分のほうが一枚上手だ。MMAの打撃は距離も動きも違う」
ONEのベルト獲得なら「究極の功績に」
ハム・ソヒは、どんな対戦相手でも恐れずにかかっていくストライカーとしての評判を得ている。
このため、アトム級指折りのストライカーであるスタンプ・フェアテックスとの試合でも、自身の戦い方を信じ、他の試合と同様にペースを握るつもりのようだ。
さらにはフィニッシュ勝利を狙う一方で、5ラウンドの激闘にも備えているという。
ハムはこう説明する。
「どちらが有利とは言えないが、自分はどんな相手にも自信を持ち続ける。フィニッシュを目指して、アグレッシブに戦う。けれども、ジャッジの判定に委ねることも考えて、相応の準備をするようにしている」
「フィニッシュができたら最高だが、(ONEのケージ)『サークル』で戦うのも楽しいし、そこで長く戦っても構わない。試合はいつも楽しんでいるし、いつもベストを尽くして全力でやって、悔いのない戦いをする」
ハムは長年、アジアの女子総合格闘技のパイオニアとして尊敬を集め、数々の名誉あるタイトルを獲得してきた。
すぐさま引退をするつもりはないものの、自身のキャリアの有終の美を飾るため、「ONE Fight Night 14」でONEの世界チャンピオンになるのはふさわしいタイミングだと考えているようだ。
「ONEチャンピオンシップのベルトは、究極の功績になると思う。自分にとって大きな意味がある。そして世界タイトルを防衛しながら、このレベルでの戦いを長く続けていきたい」