【3/23 日本大会】ムエタイ伝説サムエー、ジョナサン・ディベラと暫定タイトル戦で激突!「名誉ある戦いだ」

3月23日にさいたまスーパーアリーナで開催される「ONE 172:武尊 vs. ロッタン」でストロー級キックボクシング暫定世界王座決定戦が実施され、41歳でムエタイ界のレジェンド、サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)が、ジョナサン・ディベラ(イタリア/カナダ)と王座を争う。
元ONEストロー級ムエタイ&キックボクシング世界王者、そして元ONEフライ級ムエタイ世界王者の肩書を持つサムエー。
400戦以上のキャリア、ONE以外でも数多くのタイトルを獲得し、彼が世界最高峰であることをこれ以上証明する必要はないだろう。
それでも、サムエーは史上最高の選手としてのレガシーをさらに固め、再び世界タイトルを獲得することに貪欲だ。
サムエーは2021年に一時引退したが、2023年に復帰。以降、数々のトップ選手を撃破し、未だに世界最強の強さを持っていることを証明している。
「ONE 172」でのタイトルマッチ、このチャンスが彼にとってどのような意味があるのか、onefc.comの取材で語った。
「私のキャリアにとって名誉ある戦い。一度は引退したのに再び世界王者になることになれば、それは私にとって最大のレガシーだ。」
注目すべきは、サムエーはリング上でストロー級キックボクシングの王座を1度も失ったことがないことだ。引退と同時に王座を返上したが、敗戦で失った訳ではない。そして、サムエーはその決断を後悔しており、今回のディベラとの暫定王座戦に、その気持ちをぶつけるという。
「(世界王座について)ずっと考えてきた。タイトルを返上した時、自分の肉体的な理由が大きかった。減量に苦しんだし、個人的な問題もあった。」
「やるべき事をちゃんとできなかった思いがある。全てを完璧にやり遂げるため、今回戻ってくる。失われた時間を埋めるため、全力を尽くす。」
一時的な引退から復帰までに2年間も戦列を離れていたサムエー。この期間を後悔するのに変わりはないが、日本大会での王座戦、名誉挽回の絶好のチャンスだと考えている。
「私の最大のモチベーションは家族。もし私が再び世界チャンピオンに返り咲けば、失った時間を取り戻すことになる。失った時間を後悔しているからこそ、それを取り戻すためにベストを尽くす。」
ディベラ戦でKO勝利を狙うサムエー
ONEの世界王座返り咲きを狙うサムエーだが、ジョナサン・ディベラが非常に危険な相手であることは間違いない。2022年、ディベラがサムエーが返上した同ベルトを獲得。現王者のプラジャンチャイ・PK・センチャイに僅差の判定で敗れるまで、そのベルトを守り抜いた。28歳ディベラの素早いパンチ、完成度の高いキックスタイルを称賛する一方で、打撃のパワーなら自分の方が上だと信じている。
「ディ・ベラは技術力の高いファイター。見事なパンチのコンビネーションを繰り出す事ができる“本物”のキックボクサーだ。彼の試合をたくさん観て、彼の弱点をいくつか見つけたので、リングでそこを突こうと思う。」
「そして私のアドバンテージは、おそらく打撃の威力が上だという事だ。」
事実、サムエーはONE9勝のうち6つのKOを量産しており、破壊的なKOアーティストであることを既に証明している。また、サムエーは今回のタイト戦について明確な予想はしていないが、確かなことは、チャンスがあれば、フィニッシュを狙うということ。
「チャンスがあれば、KOする。先ずはリングに上がって拳を合わせてみないと。長い戦いか、短期決戦になるか分からないが、チャンスがあれば、私が彼をフィニッシュする。」