【9/3大会】防衛戦に臨むション・ジンナン「大好きなKO決めたい」
ション・ジンナン(中国)は、ブラジリアン柔術のスター、ミッシェル・ニコリニ(ブラジル)が強敵だとわかっているが、その挑戦を受け止める準備ができている。
実際、現ONE女子ストロー級世界チャンピオンのションは、ONE初のオール女子大会9月3日 (金)の「ONE: EMPOWER」で行われる世界タイトルの防衛戦を、自分の勇気を示すチャンスだと考えている。
「(タフな相手と対戦すると)みんな初めは恐怖心を抱くだろうが、この恐怖心をモチベーションに変えた方がいいと思う」と、ションはメインイベントでの対戦について語る。
「ミッシェル(ニコリニ)と戦うというニュースを聞いたとき、向上するためのチャンスだと思った。いい対戦相手だと思う」
「レベルの高い相手と戦うのは好き。戦いのなかで、自分の良いところと悪いところが見えてくるから」
ションはストロー級では不動の強さを誇り、戦績は5勝0敗。すべての勝利は世界タイトル戦で挙げたものだ。
一方、ニコリニは、IBJJF世界選手権で8度、IBJJF世界ノーギ選手権で4度チャンピオンになっており、ADCCで金メダルを獲得するなど、歴史上最も実績のある有数のグラップラーだ。
このような経歴を持つニコリニは、ションがグラウンドで戦う可能性はないと考えているが、ションはそれを否定する。
「ミッシェル・ニコリニはグラウンドテクニックが自分の10倍強く、寝技では負けないと言っていた。それを聞いたとき、自分の最初の反応はただ微笑み続けること」
「微笑むことで、自分が何者かを知っているということや自信を示せる。あの時の彼女の言葉を覚えておいて、試合当日に自分の力を発揮して『あんなこと言ってたけど間違ってたよ』と伝えるために」
だからといって、ションはニコリニのマット上での驚異的な能力を過小評価しているわけではない。
ニコリニは総合格闘技で5度一本勝ちしており、唯一の判定勝ちは、ONE女子アトム級世界王者のアンジェラ・リー(シンガポール)を相手に挙げたもの。こうしてニコリニは、ストロー級の2位コンテンダーになった。
しかし、ションは「Evolve MMA」で一級のコーチやトレーニングパートナーと一緒に行った入念なファイトキャンプのおかげで、どんな事態にも対応できると思っている。
「もちろん、グランドテクニックは彼女の強み。相対的に見ても、技術的にも、自分の弱点の1つだから」
「でも、もちろん、コーチのトレーニングと、周りの人からのアドバイスで、プランは練っている。そして試合に向けて、もっと学んで、いろんなトレーニング方法を試すために、前向きに一生懸命取り組まないといけない」
何よりも、ションはニコリニの戦略よりも、自分のスキルに集中することの方が重要だと考えている。
「試合の準備は、グラウンド戦であろうとスタンド戦であろうと、100%の力を注いでいる」
「彼女の強さを分析して、防戦するために自分のエネルギーを注ぐような準備はしない。自分は全面的に準備をするタイプ。試合で何が起こるかは誰にもわからない。だが、すべての準備においてベストを尽くさなければならないということはわかっている」
「結果は誰にもわからないが、ベストを尽くして、できるだけ早く大好きなKOを決められるよう頑張る」
メインイベントでの対戦が近づくにつれ、ションはONE代表するスターとしての地位を自覚し、その責任を非常に重く受け止めている。
そのため、この危険な挑戦者に対応して勝ち、ファンを勇気づけたいと意気込んでいる。
「自分の技術に自信を持つということはないけれど、ション・ジンナンである、ということには大きな自信を持っている」
「自分にとって、総合格闘技の世界チャンピオンのベルトは、命よりも大切。そして、他の人が自分の試合を見てくれているからこそ、命をかけて守りたい」
「自分は難しい局面に陥っても、忍耐強く堪えて、試合を決める過程を見せる。そうしたら、みんなが困った時や、人生でつらい目にあったときに、励ましや助けになると思う」
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