【10/25大会】ゼバスチャン・カデスタム、2度目防衛へKO宣言
ゼバスチャン・カデスタム(スウェーデン)はONEウェルター級世界王者のベルトを守るために、かつてないほど集中してトレーニングに取り組んでいる。
強烈な打撃が持ち味のカデスタムは今年3月「 ONE:REIGN OF VALOR」で、ゲオルギ・キチギン(カザフスタン)を下して初防衛に成功。10月25日(金)にインドネシア・ジャカルタで開かれる「ONE:DAWN OF VALOR」で2度目の防衛戦に挑む。
挑戦者はキャムラン・アバゾフ(キルギス)。誰が相手であろうとも、勝つごとに体に馴染んでくるこのベルトを手放す気はない。
「世界王者になった今、みんなが自分を倒しに狙ってくる。だからもっと努力しないといけないと思っている」
「自分のメンタリティは変わった。以前は何かを追い求めていた。でも今は『この選手たちが自分のものを奪いに来ている』だ」
「でも誰にもそうはさせない。だからトレーニングに臨むときはいつも、以前より心が熱くなっている」
一方、挑戦者アバゾフのこれまでの道のりは完ぺきだった。前回の対戦では、日本の格闘技のアイコン岡見勇信をTKOで撃破。その前の試合ではアギラン・ターニ(マレーシア)をいとも簡単に攻略し、ものの3分もかからずにサブミッション勝ちを収めていた。
アバゾフがウェルター級の強豪を次々に破り、自分への挑戦権を獲得するまでを、カデスタムは注意深く見守ってきた。アバゾフが脅威なのは間違いないが、カデスタムが乗り越えられない壁ではない。
「アバゾフはプレッシャーをかけるのがうまい。多才だし、強い。大きな弱点を持っているとは思えない」
「優れたストライカーだと思う。いいパンチを持っているし、動きもいい。パンチに威力があるのは間違いないが、自分のほうがいいストライカーだと信じている。試合の日になればわかることだけどね」
アバソフはキャリア通算21勝のうち、ほぼ半分の10勝をノックアウトで稼いできた。強力なパンチが持ち味であり、カデスタムを相手に立ち技で勝負を挑む自信は十分だ。
だが強打はカデスタムの強みでもある。通算12勝のうち10勝がノックアウトでの勝利だからだ。
だがカデスタムは予断を持たず、あらゆる可能性を想定して準備にあたっている。
「アバゾフは前に出てくるところがいい。それにうまく組み合わせて攻撃してくる。立ち技の打撃戦を期待しているが、どう攻めてきても対応できる」
カデスタムは世界王者になるまでに、グラップリング(組み技)の名手を倒してきており、どのような攻撃にも慌てることはないだろう。彼はもう、アバゾフに真正面から対峙する準備ができている
カデスタムはまた、メジャー大会のこれまでの戦いぶりから判断して、アバゾフが逃げに回ることも想定していない。
つまり結果がどうであれ、世界中のファンは手に汗握るスリリングな試合を見ることができるということだ。もちろんカデスタムはベルトを防衛することしか考えていないが。
「この戦いを見逃したいと思う人はいないだろう。面白い戦いになるはずだ。判定までもつれることはないと約束するよ」
「この試合は戦争みたいなものだと思っている。第1ラウンドでないにしても、KOで終わるはずだ」