【11/19大会】アウンラ・ンサン「尊敬する岡見勇信を打ち負かす」
ONEミドル級とONEライトヘビー級の元2階級世界チャンピオンのアウンラ・ンサン(ミャンマー)は、ついに日本の岡見勇信と対決する機会を得た。
アジアのトップ・ミドル級アスリートの両者は過去数年にわたり、ソーシャルメディアを通じて敬意をこめながら対戦を呼びかけ合ってきた。そして11月19日(土)、シンガポールで開催される「ONE 163: Akimoto vs. Petchtanong」で待望の試合が行われることになった。
アウンラ・ンサンは今年2月、元ミドル級王者のビタリー・ビグダシュ(ロシア)との3戦目以降、米フロリダ州の「サンフォードMMA」で技術を見直し、再起の機会を辛抱強く待ち続けてきた。
このため、岡見との対戦がオファーされた際には、喜んで合意したと振り返る。
アウンラ・ンサンはこう話している。
「今、自分は使命を負っていると感じている。ファイターは、サインをするまでは何も決まらない。試合契約書にサインして、準備を整えたことで、使命を負っていると感じられた」
その使命とは、4オンスグローブで戦うアジア有数のMMAファイターを倒すことだ。
この試合に向けてハードなトレーニングを積むアウンラ・ンサンは、プロ37勝を挙げている岡見を数年前から尊敬していたという。
アウンラ・ンサンは岡見についてこう話している。
「彼は、自分が過去10年にわたって尊敬しているアジアの総合格闘家の1人で、いろんなハイレベルな団体で戦ってきた。だから、自分の力を試すには最高の相手だ」
アウンラ・ンサン、岡見勇信のグラウンド技術を警戒
アウンラ・ンサンが、長年のファンという岡見勇信に対して賞賛を惜しまないのは当然だ。
岡見は20年のMMAキャリアを通じて、パワフルなレスリングと力強いトップ・コントロールを駆使して活躍してきた。これらの技術は、アウンラ・ンサンが王座陥落したビタリー・ビグダシュやライニアー・デ・リダー(オランダ)との世界タイトルマッチで苦戦したものだ。
このため、アウンラ・ンサンは岡見が「ONE 163: Akimoto vs. Petchtanong」で、これらの強みを大いに発揮するとみている。
アウンラ・ンサンはこうコメントしている。
「スタイル的には、彼は自分にとって問題だと思う。彼の方が長身だし、グラップラーとして攻撃範囲が広い。そういう試合は自分にとって難しい。このため、スタイル的にも、彼にとっても、自分にとってもいいマッチアップだと考えている。自分の弱みを克服しようと頑張ってきたし、この試合は自分が再起するため、そして(ミドル級の)タイトル奪還に向けて歩むべき道筋として素晴らしいものになる」
グラウンド技術の強化は、アウンラ・ンサンの大きな目標だった。
目の前の相手を倒すだけではなく、グラップ・リングのスキルを高めて、総合力の高い危険なファイターになることを目指しているのだ。
アウンラ・ンサンはこう説明する。
「最高の自分になること、そしてどんな条件でも誰でも倒せる最高の自分がどんなものかを知るこということは、楽しみなことだ。向上して弱点を克服しようというモチベーションを高めてくれる。誰にでも弱点はある。弱点のないファイターなんていない。だから、自分にとって、弱点というのはより良いファイターにさせてくれるものなんだ」
アウンラ・ンサンは、11月19日にONEのケージ「サークル」で長年のアイドルと対峙するとき、ためらうことなく全力で「最高の自分」を見せつけることだろう。
アウンラ・ンサンはこう付け加えた。
「彼を打ち負かそうと思っている。グローブ・タッチをしたら、すぐにでも打ち負かしに行く」